プライベートバンクを利用するのに英語は必要か

プライベートバンク利用に必要な語学とは

日本国内で事業展開するプライベートバンクはともかく、海外のプライベートバンクは当たり前と言えば当たり前ですが、「英語」が必要です。

もちろん、それぞれの現地語が扱えるのであればそれに越したことはありません。金融サービス全般は英語で提供されることが多いですし、海外で活躍する優秀なプライベートバンカーで英語が話せない人は稀だと考えられます。

また、プライベートバンクで提供される商品は、一般の銀行窓口や証券会社で提供されるものに比べて高度でリスクの高いものも含まれます。専門用語の理解が追いつかない以前に、語学面でハードルを感じるようであれば、プライベートバンクを利用するのはあまり推奨はされません。

大切な資産を、言葉の通じない人に預けることほどリスキーなことはありません。例えば、相手が外国人だからといって片言の日本語に対して寛容になっていたら、甘言だったということもなくはないのです。

プライベートバンクにジャパンデスクがあるとは限らない

世界から見れば、日本人にも富裕層はそれなりにいるので、各プライベートバンクも日本人マーケットに入り込むことを狙っています。日本に進出したプライベートバンクも過去にはあります。

とはいえ、彼らも日本語が堪能であるわけではないので、まずは日本人マーケットで経験を積んだ日本人を担当者に置く、つまりジャパンデスクを置くケースが多いようです。実際、プライベートバンカーの仕事は金融サービスのみならず、私生活にも関わるものが多いので、生活習慣の異なる外国人がクライアントの懐に入り込むのは相当に難があります。

逆に、日本人で外資系のプライベートバンクで働く人に関しては、社内では英語でのコミュニケーションが求められますから、二か国語を話し、そして金融プロフェッショナルであるという要件を満たした優秀な人であることは間違いありません。そういう人材は逆にいえば多くはありませんから、プライベートバンクだからといって日本人、もっといえば日本語を話す担当者が必ずいるとは限りません。

プライベートバンカーでない日本人に間に入ってもらえばいいのではないか

確かに、上述の門戸の狭さから、直接プライベートバンクで働いていなくても、口座開設サポートや、あるいはジャパンデスクの立ち上げ前であれば、日本人顧客の確保のために動く、ブローカーのような人たちがいます。

弁護士や会計士など、もともと富裕層にコネクションのある方々がその役割を担うこともあるでしょう。あるいは、プライベートバンクと契約を結び、第三者として正式にサービス提供を行う例もあるようです。しかし、間に入った人物が信頼できるかどうか、というのは判断しづらい面がありますし、詐欺等に巻き込まれないよう、信頼できるかどうかだけでなく、サービスを受けるにあたって余計なコストがかかる可能性も排除しきれません。

門戸が狭いからといって、そして日本人だからといって安心することなく正しいプライベートバンクの入り口に向かう必要があるのです。

逆に、プライベートバンクの正しい入り口として、外部の資産運用会社がプライベートバンク口座を提供する場合もあります。このようなケースでは外部運用マネージャー(External Asset Manger)としてその資産運用会社が機能していますので、ライセンス的にも問題がありません。

それでもプライベートバンクを使用したい場合

英語を話すことに関しては、正直できた方がいいですが、そもそも日本人で英語に堪能な人は決して多くはありません。ただ、プライベートバンクから発行される各種書類は基本的に英語であることが多いので、英語が読めることが求められる、というのは覚悟が必要です。

ひょっとしたら担当者が翻訳して日本語の書類を作ってくれるかもしれませんが、それにはコストと時間がかかっていることを忘れてはいけませんし、二次情報になってしまい、正確でない可能性も排除できないです。英語の書類が届いたからといってそのままゴミ箱に捨ててしまうようでは大切な通知を見逃すことにも繋がります。

富裕層の方々は騙された経験のある人も多いので、非常に警戒していますが、それでも資産を持っていると判明すれば途端に狙われやすい存在です。酔った勢いで話が進んでしまったなどということのないようにしましょう。

日本人のプライベートバンカーを探すときは

プライベートバンクの利用においては、金融サービスと日本語のどちらが優先順位が高くあるべきでしょうか。もちろん前者ですね。

人によっては、ジャパンデスクがあるプライベートバンクはどこか、知っていれば紹介して欲しいという問い合わせがありますが、日本語が話せて人気があることとサービスが優れていることは必ずしも一致しません。プライベートバンクであればとりあえずどこでも良いという発想は捨てなければなりません。

まずはプライベートバンクという独特のサービスのことをよく知り、その上でサービスの期待値をもってジャパンデスクを探すことです。ジャパンデスクがあなたの妥協の産物であってはなりません。妥協せずにいれば、必ず優秀なプライベートバンカーに巡り会う日がやってきます。

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