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プライベートバンクとEAMは何が違うのか

プライベートバンク / By プライベートバンク見聞録 / 2020年6月25日 / 口座管理

プライベートバンクに口座を開設したい、と思ったとき、そのプライベートバンクに所属するバンカーを探すことが最も素直な発想ですが、実際にプライベートバンク口座開設を目指すと、実はそうならないケースが散見されます。どういうことでしょうか。

プライベートバンクの仕組みは骨格が「銀行」であることに変わりがありません。したがって、口座開設がベースになり、その口座で様々な投資を行なったりすることになります。この点で普通の銀行口座とは何一つ変わりません。

ただ、富裕層顧客の場合は、扱う金額が大きく、そしてやや複雑な商品も提案できるので、プライベートバンカーという形で専属の担当者がつくのです。彼らは預かり資産や取引額に応じて報酬を得ています。

実はこの専属の担当者、という部分に関しては外部に委託することが可能な契約が存在します。それがエクスターナル・アセットマネジメント(External Asset Management)契約、通称EAM契約です。

EAM契約を結んだ資産運用会社の顧客になることが、すなわちプライベートバンクに口座開設することになるというケースがあるのです。

ではEAM契約でプライベートバンクを利用することと、直接プライベートバンクに口座開設することで、何が同じで、何が異なるのか、具体的に見てみたいと思います。

共通点① プライベートバンク口座を開設する

既に述べてしまいましたが、EAMでもプライベートバンクでも、プライベートバンク口座は開設し、顧客の資金はプライベートバンク口座に入ることになります。一般的にはLPOA(Limited Power of Attoney)、すなわち限定委任状により、外部アセットマネージャーとして口座の運用権限を付与されています。

共通点② リレーションシップマネージャー以外と話すことはほとんどない

EAMでもプライベートバンクでも専属担当者のことはリレーションシップマネージャーと呼ぶケースがほとんどです。プライベートバンクの場合はそこに所属するリレーションシップマネージャーが、EAMの場合は資産運用会社に所属するリレーションシップマネージャーが顧客の専属担当となります。

EAMであってもプライベートバンクの担当者が出てきて年一回の面談を要求する場合がありますが、通常は顧客の奪い合いのようになってしまうので、プライベートバンク側もEAMデスクを設け、リレーションシップマネージャー以外の役割に専念する部隊を当てていることが一般的です。

共通点③ 正規ライセンスを持って運用アドバイスをしている

EAMもプライベートバンクもきちんとしたライセンス保有者と適切な契約に基づいて運用アドバイスを顧客に提供します。ここで注意をしたいのは、ただプライベートバンクを紹介する人物と、EAMのサービスを提供する資産運用会社はライセンスの観点で大きな隔たりがあります。

したがって、「プライベートバンク口座を開設しませんか」という甘言にのってしまったときに、ライセンスを持たず間に立った人物が紹介料を要求したり、あるいは代わりにサービスを提供するような振る舞いをしたりする場合、後々トラブルになる可能性があります。

相違点① リレーションシップマネージャーが銀行に所属していない

EAMのリレーションシップマネージャーは既に述べたとおり、資産運用会社の人間であって、銀行の人間ではありません。したがって、渡される名刺は資産運用会社のものになります。ここで「あれ?」と思ってしまった人は立ち止まってEAMそのものの理解をする必要があります。EAM契約さえしっかりしていれば、担当者が銀行の人間でなくても大丈夫です。

相違点② EAMを提供する企業のライセンスによって制約を受けることがある

リレーションシップマネージャーが銀行内部の人間なのか外部の人間なのかという点はよくよく考えればさほど問題にはなりません。ただし、外部であることによって内部と全く同じことができるわけではないのです。外部=独立、であることによってより客観的な投資アドバイスを提供できる可能性がある一方で、所属する資産運用会社のライセンスによっては、銀行内部の人間であれば提供できるサービスが提供できない、ということもあり得ます。特定の金融商品が購入できないとか、ローンが組めないといったことは代表例です。

相違点③ 複数のプライベートバンク口座の面倒をみられる

EAMだからこそできることの一つに、複数のプライベートバンク口座を同時に一人で面倒が見られることが挙げられます。プライベートバンク内部の人間であれば当然ながら所属する銀行の口座以外を顧客に案内することができません。もし仮に一箇所に資金を固めておきたくない、複数の国に分散しておきたいなどのニーズが強い場合は、EAMの方が素直なソリューションになり得ます。

プライベートバンクとEAMどちらがいいか

共通点と相違点を3つずつ挙げてみましたが、一長一短あるということがわかっていただけたでしょうか。仕組みの問題はともかく、最も重要なことは「大切な資金を預けられる、信頼のおける、優秀なリレーションシップマネージャーに出会うこと」であろうと思います。良いサービスが受けられるのかどうか、よく吟味したいものです。

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