オフショア保険・金融商品を契約してしまったら

より良い金融商品に出会いたい、より利回りの高い商品に出会いたい、そう思っていると吸い寄せられるかのように、オフショア保険・金融商品に出会うことがありますが、勢いで契約してしまった場合、どのような結果を招くのか、考えてみましょう

オフショア保険・金融商品の紹介を受けた場合

この“紹介を受ける”というところがポイントなのですが、オフショア保険・金融商品を契約する場合、もちろん自分で業者を探し当て、直接アタックして契約する人もいますが、多くの場合はフィナンシャル・プランナー(FP)や税理士など、“ちょっと金融に詳しい人”から紹介をされるケースが多いようです。

ここでの最も大きな落とし穴は、紹介してくる人は「オススメだ」と言うにも関わらず、具体的な商品の説明を求めると、「詳しくないから分からない」「販売業者じゃないから分からない」と言ってくることです。

当然と言えば当然です。あくまで“ちょっと金融に詳しい人”としてあなたに話しているだけであって、その商品を販売できるライセンスを持っているわけではないのですから。そのように説明されると、「まぁ確かに」と思って諦めるものの、口コミの一種だと信じて契約に踏み切るということが起こります。

オフショア保険・金融商品への入り口がこのようになってしまうのは、その商品の性質上、適切な販売業者が国内にいないからであるのですが、今はオンラインの時代ですから、最も望ましいのは直接販売する業者まであなた自身が辿り着き、きちんと商品説明を受けることです。

オフショア保険・金融商品を契約してしまった場合

もしそれをしなくても契約ができるのなら別にいいと思う人がいますが、必ず数年経ったときに契約の面倒を見てくれる人がいないことに後悔をすることになるでしょう。

それでも、期待に胸を膨らませてオフショア保険・金融商品を契約する人がいます。もちろん、世の中にある商品ですし、多くの場合は金融当局からの認可を受けている商品なので、契約そのもので不利益を被ることは少ないでしょう。

勢いで契約をしてしまった場合、数ヶ月でも1年でも経ったときにでも遅くはありませんから、改めて契約内容に目を通してみてください。そして、内容を全て理解できるか、そして困ったらどこに連絡すればよいか、確認してみてください。

もし疑問点があったとしてちゃんとそれを聞くことができる状態になっているでしょうか。契約書に書いてあるのだから聞いてはいけないということはないですし、正規の海外業者から購入したのであれば、そこへ連絡すれば答えてくれます。

逆に答えてくれない、日本語が通じない、あるいはどこに連絡すればいいか分からない、となっているのであれば、気づいたときには焦らず対応が必要です。

オフショア保険・金融商品の契約にかかる手続きをする業者は、契約時に仲介した業者である必要は必ずしもありません。オフショア保険・金融商品には、商品を組成する会社から委託を受け、販売をする会社と、その後の管理をする会社の2種類があります。多くの場合は2つは同じ会社ですが、

  • 登録住所変更をしたい
  • クレジットカードを変更したい
  • 積立金を増やしたい
  • 一部引き出しをしたい
  • 運用委託先を変えたい
  • 日本人に担当してもらいたい

などのニーズがあれば、管理をする会社を探して変更することをオススメします。また、少しでも不安があるのであれば適切に管理をしてくれる会社を探し続けることはあなたができることの一つです。

オフショア保険・金融商品を解約したい場合

勢いよく契約をしてしまったが、契約書類が届いてみたら続けていく自信がなくなったという人もいるでしょう。金融商品の契約にはクーリング・オフ期間がありますからできれば利用するとよいです。また、何年も積立をするケースでは、道半ばで諦める人、少し積立をストップしようかと考える人もいます。

まずは解約理由がコンタクトしている業者の問題である場合、前述のとおり、業者を変更することを考えることからスタートしてみましょう。そうでなくてもご自身の契約について、他者からセカンドオピニオンを取得することは常に有効です。投資を続けていくことに自身がもてるかもしれません。

次に解約理由が運用状況によるものの場合、もちろん金融市場が良い方向に動いていないのであれば、これは誰かを責めるべきものではありませんが、これも業者を変更することで改善することができるかもしれません。投資一任をしていたとしても、どのような投資哲学に基づいて運用を行なっているかどうかくらいは聞くことができるものです。実際に行われている運用内容には納得をしておくことが大事ですし、そうでなくても運用について知る権利はあなた自身にあります。

最後に解約理由があなた自身の問題である場合、資金ニーズなどが出てきてしまうことは避けられませんから、解約の手続きを取ることにしましょう。もともと何十年も続ける予定だった投資もあるでしょうから、途中でやめることでペナルティが課せられることもありますし、また解約手続きがどのくらいで完了するかが分からないときもあります。少しでも違和感があれば、これも解約ができる業者のところへ連絡するのも一つの手です。

オフショア保険・金融商品はトラブルも多いが、多くは解決可能

以上のように、適切な業者にアクセスができれば問題は解決することが多いです。実際オフショア保険・金融商品はトラブルが多く寄せられる傾向がありますが、その大部分は説明不足や理解不足に基づくものです。商品を契約する者として、しっかりと説明を受け、そしてリスクを理解することが大切なのは、金融商品の特性です。

関連ブログ:海外積立投資(オフショア投資)のトラブルを解決するには

関連ブログ:5億円の保険に加入する方法はあるか