海外積立投資(オフショア投資)のトラブルを解決するには

一昔前から、日本に住みながら海外積立投資(オフショア投資)ができるようになりました。海外業者と取引をすること自体が悪いわけではないのですが、なぜか海外積立投資(オフショア投資)に関してはトラブルが発生しやすいようです。

そもそも日本でも有名な保険会社ですら外貨建て保険の販売にあたって金融庁から注意が入っていますから、特別不思議なことではないかに思ってしまいそうですが、独特のトラブルの根本を知り、正しく対処したいものです。

契約したときにいた紹介者のことは忘れる

海外積立投資(オフショア投資)という選択肢に行き着くにあたり、日本国内でその商品を提供する会社に所属し販売する販売員(P生命保険会社のライフプランナーのような存在)というのは基本的にはいません。

したがって、海外積立投資(オフショア投資)を始めるには、海外にいるその正規業者に連絡するのが全うなわけですが、英語がハードルになることもあり、そこまでできる人は実際は少ないようです。それ以外では日本にいる知り合い・FPから紹介された、あるいはネットで検索してブロガーから正規業者を紹介してもらった、というケースがほとんどです。つまり、紹介者が必ず間にいます。

ただ、紹介者は多くの場合、あなたと同じ1人の顧客でしかありません。商品には口コミというのがありますから、もちろん心の底からいい商品だと思ってあなたに話すケースもありますが、紹介料目当てで話す場合だってあります。

紹介というルートになること自体は仕方のないことですが、要は

紹介された後、あなたが冷静になって判断ができるか

という点が重要です。紹介者があなたと同じ1人の顧客である以上、紹介者はいつの間にかその人の都合で契約を解除してしまっているかもしれませんし、そもそもあなたと疎遠になるかもしれません。

契約前にせよ、契約後にせよ、紹介者の存在と一体何を言われたか、を忘れ、取り去って考えたときあなた自身がその契約に何の不安もないのか、を考えることが大事です。

商品そのものの正しい理解をする

紹介者は多くの場合は正規の販売員ではありません。したがって、細かな質問をしても答える義理はありませんし、そもそもその人自身が顧客なのですから、商品のことを正しく理解しているとは限りません。近年ですと、以下の商品がよく聞かれるようです。


<保険会社系>

  • RL360
  • フレンズプロビデント
  • スタンダードライフ
  • コーンヒル
  • ハンサード
  • メティス

<トラスト会社系>

  • スターリングハウストラスト
  • プレミアトラスト
  • インベスターズトラスト

世の中の投資商品というのは確かに詐欺まがいのものがありますが、海外積立投資(オフショア投資)に関しては、商品は有名な会社が提供しており、かつ海外金融当局認可が下りているものも多いので、その場合、商品自体は変なものではないことが多いです。もちろん中には変なものもあります。ただ、そもそも

金融商品は複雑

なので、ただ「儲かりますよ」みたいな言葉を曲解してしまってはいけません。こういうときはこうなって、さらにこういう場合はこういう条件で、という契約が存在します。海外積立投資(オフショア投資)といっても魔法や奇跡ではないので、儲かるロジックがあるのだとすれば原理を究明することを怠ってはいけません。

誠意をもって対応してくれる業者に乗り替える

もし海外積立投資(オフショア投資)のトラブルに見舞われたのだとしたら、解約やら停止やら金融庁の苦情相談窓口に駆け込むやらの前に、手っ取り早くできることは、誠意をもって対応してくれる業者への乗り換えです。

購入した商品で何らかのトラブルに見舞われた場合、多くの人は商品を購入した会社、商品を紹介してくれた人に連絡をしますが、それ以外にも選択肢はあります。海外積立投資(オフショア投資)の場合、商品提供元以外にも、

① 契約そのものを管理する業者

② 運用を受託している業者

が存在し、それぞれ指定、変更することが可能であることがほとんどだからです。解約のサポートでさらに料金をとる①でも②でもない業者もいるようですが、よほど困っていない限りはお金を払ってまで利用するものではないでしょう。

ただ、現実問題としてトラブルに見舞われたあなたを①や②で受け入れてくれるかどうか、は分かりません。正規の業者であれば、顧客が解約することは止めないにせよ彼らにとってプラスではありませんから。

仮に顧客として受け入れてもらえなくても、怒ったり泣いたりして去るのではなく、あなたよりは情報通である業者と、細くてもいいので良いコンタクトをとるようにしましょう。

また、購入した時点であなた自身が商品に関して大きな誤解をしていたとしたら、その誤解を解くために相当な時間が必要になりますから、冷静になって、一から商品を契約するくらいの気持ちで会話をするとよいと思います。

誠意をもって対応してくれる業者に出会うまで諦めないこと、そしてあなた自身が業者に対して誠意をもって接することは海外積立投資(オフショア投資)のトラブルを解決する上で極めて重要だと言えます。

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